時たま、旅人

自称世界遺産ハンターが行く!旅好き会社員の備忘録

レンタカーで行くボンネビル塩湖

 

 

2017年9月下旬、少し遅めの夏休みを取ってずっと行ってみたかったイエローストーン国立公園を訪れることにしました。

 

イエローストーン国立公園は、1872年に世界で初めての国立公園に指定されました。アイダホ州モンタナ州ワイオミング州の3つの州にまたがる8,980㎢の広大な敷地内に火山活動による観光スポットが散在しています。さらには地上に残された数少ない手付かずの巨大温帯生態系に暮らすたくさんの野生の動植物を間近で見ることができるので、アメリカで最も人気の高い国立公園なんです。

 

色々と検討しましたが、念願のイエローストーンを自分のペースで楽しむためにレンタカーでのひとり旅を決行することにしました。

 

ところが、夏前からせっせと観光情報を仕入れていたわたしに届いた悲しいお知らせ。9月中旬から降り始めた雪のせいで公園内の道路やトレイルのあちこちが閉鎖している模様・・・。イエローストーンの9月下旬と言えばすでにオフシーズン直前。この時期を狙ったわたしが甘かったと言われればそれまでですが、人気の高さゆえに真夏は周辺ホテルにも全く空きがなかったので苦肉の選択でした。雪だなんてレンタカーで無事に辿り着けるのか、わたしには少しハードル高かったかも・・・。心配は尽きません。

 

でも、次のチャンスはいつ巡ってくるかわかりません。国立公園のオフィシャルサイトをチェックしながら計画を練り直し、少しでも公園内の雪が溶けてくれることを願いつつ、帰国前に予定していたソルトレイクシティ市内観光とグランドティートン国立公園観光を前倒しにして日程調整をすることにしました。

 

目標を「無事帰国」に大きく下方修正し、出来上がった最終的な旅程表がコレ↓

ソルトレイクシティ発国立公園ドライブの旅

1日目

成田からソルトレイクシティ

成田16:15発→(DELTA166)→シアトル09:25着/11:15発→(DELTA1838)→ソルトレイクシティ14:07着 

レンタカー(HERTZ)を借りてボンビネル塩湖観光

ソルトレイクシティ

 

2日目

ソルトレイクシティ市内観光

アイダホフォールズへ

アイダホフォールズ泊

3日目

グランドティートン国立公園観光

エスイエローストーンへ移動

エスイエローストーン

4日目

イエローストーン国立公園観光(Upper loop)

 

イエローストン国立公園内泊

5日目

イエローストーン国立公園観光(Lower loop-1)

 

イエローストン国立公園内泊

6日目

イエローストーン国立公園(Lower loop-2)

ソルトレイクシティへ移動

ソルトレイクシティ

 

7日目

レンタカー(HERTZ)返却 6:30

ソルトレイクシティから成田へ

ソルトレイクシティ08:30→(DELTA2189)→ポートランド09:21着/12:02発→(DELTA69)

機中泊

8日目

→成田15:00着

 

 

まだ夏の暑さが残る日本を発ち、シアトルを経由したデルタ機がユタ州ソルトレイクシティに近づいてきました。眼下にはグレートソルトレイクとその向こうにあるボンネビル塩湖が見えていて、都市部のすぐ近くまで大自然が迫っています。f:id:greenbirdchuro:20190629130450j:imagef:id:greenbirdchuro:20190629130446j:image

 

まず、空港内にあるHERTZレンタカーのオフィスに向かいました。予約票と免許証と免許証の英訳とパスポートとクレジットカードと・・・すぐに提示出来るように手元に準備しつつ、なんやかやとオプションを勧められても絶対に断るぞ!と自分に言い聞かせて臨みました。

それなのに、聞かれたのは名前だけ。

言われたのは「69番に停めてあります。鍵はささってます。」だけ。

予約票も免許証もパスポートも確認もなし。

もちろん、車体の傷のチェックとかも何もなし。

 

日本から予約しておいた日産のコンパクトカーで出口ゲートから出ようとしたわたしをスタッフが追いかけてきました。やっぱり何かオリエンテーション的な話があるのかな?と思ったら「カーナビを渡すの忘れてました」とカーナビ入りの立派な箱を渡されました。That's all? 本当に渡されただけでした。日本語対応可能だというカーナビの名前は「Never Lost」。彼女(?)のおかげでLOSTする日々が始まるのですが、この時はまだこの旅の相棒をとても頼もしく思っていました。

 

早速、「Never Lost」をセットしてボンネビル塩湖に向かうことにしました。市街地から西に200kmほどの場所にある塩湖への道のりは空港にリンクしたリンカーン・ハイウェイという名の80号線の一本道をただひたすら走るだけです。迷う心配もないし、アメリカ初ドライブにはうってつけです。

 

ボンネビル塩湖は1万年以上前にあった巨大なボンネビル湖の一部が干上がって出来た広大な塩の平原で、その長さはなんと約16km!どこまでも広がる真っ白な塩の平原に一度雨が降れば、水をたたえた塩湖が空や山を映し出す巨大な鏡に姿を変えます。つまり、日本人の大好きなウユニ湖さながらの景色が観れる場所なのです。しかも、ウユニ湖よりずっと手軽に行けて、高山病の心配もなし!知名度がイマイチなおかげで、日本人観光客どころか他の観光客もあまりいない穴場スポットなのです。

 

ところが、空港を出たあたりから雲行きが怪しくなってきました。初めはポツポツだった雨が10分も走らないうちにイパー最速でも視界が怪しいくらいの土砂降りに。わたしの横を大きなタンクローリーやトラックがビュンビュン追い越していきます。リンカーン・ハイウェイの制限速度は80マイルです。80マイル?80マイル=128km !! わたしのような日本のゴールドドライバーはそうそう経験しないスピードです。視界の悪い中、コンパクトカーで出す130㎞はハンドルを取られそうで、恐ろしくて手のひらからの汗が止まりません。ちなみにゴールドドライバーとは言え、地方都市から都心に転居して以降、滅多に運転しないわたし。滅多にどころか5年ぶりくらいの運転・・・。我ながらよくレンタカーを借りて異国の地をひとり旅する気になったと思いますが、鮮烈な再デビューを果たしました。

 

2時間弱でボンネビル塩湖に面したサービスエリアに到着しました。そこて見たのは大雨と風のせいで残念な景色。恐怖心と戦いながらの200㎞だったのに・・・。f:id:greenbirdchuro:20190629130442j:image

晴れていればウユニ塩湖並みの景色に出会えたはず。f:id:greenbirdchuro:20190629213136j:plain

遥か遠くに塩湖の上を走る車の姿が見えました。ボンネビル塩湖と言えば、景色より有名なのが毎年8月に開催されるボンネビル・スピードウィークです。排気量や改造度によって細かくクラス分けされたマシンが1週間に渡って世界最速の記録を競い合う祭典には、自慢の車やバイクを持ったスピードマニアが世界中からこぞって集まります。縁のない世界と思いきや、この期間以外なら誰だって自分の車で塩湖の上を思いっきり走らせることができるのです。ちょっとだけ心が揺れましたけど、さすがにレンタカーでオフロードを走るのはダメだよなと諦めました。塩まみれのタイヤで来た道を引き返す自信もなかったので、遠くで走らせている車を眺めるだけにしておきました。
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ちなみに天気に恵まれるとこんな景色が見れます。(Wikipediaから画像を拝借しました。)この塩湖は、パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド(2007年)やインデペンデンス・デイ(1996年)のロケ地にもなっています。f:id:greenbirdchuro:20190701111635j:image

半泣きでホテルに着いた時は雨はすっかりあがっていました。頑張った自分へのご褒美はソルトレイクで一番人気のメキシコ料理店(のチェーン店)で頂いたタコスプレートf:id:greenbirdchuro:20190701112141j:image

とりあえず初日は無事に終了です。

 

B25 地球の歩き方 アメリカ・ドライブ 2017~2018

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アメリカ・ドライブ (地球の歩き方―旅マニュアル)

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