時たま、旅人

自称世界遺産ハンターが行く!旅好き会社員の備忘録

カルロスとのバス旅

パタゴニアで外せない観光地が、チリのマガジャネス・イ・デ・ラ・アンタルティカ・チレーナ州にあるトーレス・デル・パイネ国立公園。
・・・ホント、二度と言えない長い州名・・・。
荒涼としたパタゴニア独特の風景を目指して多くの観光客がキャンプやトレッキングに訪れる景勝地です。

そう!パイネ国立公園は「チリ」にあるのです。わたしが旅行しているのは、アルゼンチン側のパタゴニア!!

つまり、パイネ国立公園の絶景を拝む為には、国境を越えてチリに入国しなければならないのです。頑張ればカラファテから日帰り可能な距離にあるというのに!!


出発時刻は午前5時。ホテルの朝ご飯もできてない時間だし、レセプションでは、インスタントコーヒーを作るお湯さえもまだ沸いていないと謝罪されるくらいの早朝。あらかじめ予約しておいた現地のツアーバスで、世間はまだ真っ暗な中をチリに向かって出発しました。


パタゴニアの観光は郊外の国立公園やレジャーがメインなので早起きが避けられません。朝食満足度が高めのホテルを選んで予約したわたし、1度も食べられませんでした。ガツガツと観光したい人は素泊りにして宿泊費を節約しましょう!


パンパを駆け抜けるバスの窓から見たパタゴニアの朝焼けです。
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さて、ここは少しでも眠って体力温存したいところなのに、隣に座ったブラジル人のカルロスのトークで全く眠れません。自分のGoProで撮った写真を見せては、いかに素晴らしい商品かを情熱的に語ってくれました。そこの会社に勤めているのか?と聞いてしまったくらい。


ところで、疑問なんですが、ブラジル人の男性のいったいどれくらいが「カルロス」なんですかね?カルロスはお爺さんもカルロスだし、親戚にも友達にも何人もカルロスがいるんだそうですよ。日本でいうむかしのイチロウ・タロウみたいなもの?カルロスにその疑問をぶつけてみました。

わたし: ブラジルにはカルロスかロベルトしかいないのか?(ちなみにロベルトはキャプテン翼日系ブラジル人のコーチです。)よく考えてみたらネイマールロナウジーニョも知ってたけど咄嗟に出てきた名前はこの2つでした。

カルロス: そんなことはないよ。日本人こそ、サトウ・タナカ・スズキ・ミヤギしかいないだろ?

わたし: 中途半端に良く知ってなさる・・・。ってか、ミヤギって?

カルロス: 友達にいるんだよ。あと空手の先生にもいるだろ。

わたし: ふーん、カルロスは空手やってんだ?

カルロス: やってないよ。ベストキッドのミヤギを知らないのか?

わたし: そっかー・・・(キャプテン翼のロベルトを例に挙げたわたしに反論する資格はない)。


そうこうしているうちに到着したのはアルゼンチン側の出入国管理事務所。掘建て小屋よりは立派だけど、、、だけど、、、こんなこと言っちゃあなんなんですけど、こんなんで国境を守れるんですか?ですよね??!!
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アルゼンチンの出国は、パスポートにスタンプを貰うだけのあっさりしたものでした。

バスはチリ側に向かってパンパの中の中間地点を走ります。
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チリ側の管理事務所が見えてきました。
バスから荷物を降ろして、空港みたくX線検査をされるので、運が悪いとそれだけで2時間くらいかかるらしいのですが、まだ時間が早かったせいか、日帰りツアー客は急いでくれてるのか、こちらもあっさり終了しました。
ここで入国カードと税関申告書を提出するとペラペラのレシートみたいな紙を渡されます。つい捨てちゃいそうなチャチな紙キレですが、出国時に必要で、失くすとすごく怒られるんだとか。。。
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ちなみに、チリ入国に時間がかかるのは厳しい検疫のせい。植物や肉の持ち込みが厳しく禁止されてるので、チーズやハムの挟まったサンドイッチもシャケや梅干しのおにぎりも持ち込めません。


この頃にはすっかりお互いの専属カメラマンとなっていたカルロスとわたし。GoProの技術についてコレが壺だったとしても買っちゃったかも?と思わせるプレゼンテーションをしてくれたシステムエンジニアの彼だったのに、スマホの画面の拡大の仕方(親指と人差し指を置いたままOKサインを開くみたいに指を広げるアレ)を知らなかったというお茶目な面もありました。

そんなカルロスともここでお別れ。彼はこのまま大型バスでチリ側のパタゴニア玄関口であるプエルト・ナタレスに向かい、わたしはミニバスに乗り換えて、いよいよパイネ国立公園へ向かいます。





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