時たま、旅人

自称世界遺産ハンターが行く!旅好き会社員の備忘録

インカの橋を憂うNOと言えない日本人

 クリスト・レデント-ル峠を出たバスは、登ってきたヘアピンカーブを逆走し、2〜3000mくらいまで急激に高度を下げてきました。

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ミニバスはプエンテ・デル・インカに到着。ここは、チリとの国境までわずか16㎞の場所にある標高2720mの小さな村でまさにアコンカグア登山の拠点となる場所です。

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背中に荷物を背負った馬の列が今は使われていないアンデス横断鉄道の線路に沿って通り過ぎて行きました。アンデス横断鉄道があった時代には、この近くの温泉リゾートにたくさんの観光客が訪れたそうです。ホテルが雪崩で潰れてしまった以降は、土埃をあげて走る痩せた馬の隊列がなんともしっくりくる寂れ具合でした。

 

地名プエンテ・デル・インカは「インカの橋」という意味で、由来は「温泉の塩分の結晶化によって出来た天然の塩の橋 」。実際に長さ48m・幅28mの自然橋がメンドーサ川の上流のクエバス川に架かっています。右上隅に雪崩で崩壊したホテル付属の礼拝堂が見えました。

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橋の右下に見える建物は温浴施設の名残。遺跡っぽいけど、インカの遺跡でもなんでもないとのことでした。どちらも安全のために策で囲ってありこれ以上は近づけません。橋であっても現在は渡れない・・・のです。

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プエンテ・デル・インカの近くにはたくさんの土産物屋が並んでいました。

最も目を引いたのがこれ。温泉成分の鉱物が付着した靴や日用品。100%手作りですよね!?

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確かに興味深い・・・でも、買う人ってどれくらいいるんでしょうね。正直なところ見て触るだけなら楽しいけど、(見ようによってはガラクタの)これが目玉ではこの村は大丈夫なのか・・・余計なお世話だとは思いますが、ちょっと心配になりました。

 

メンドーサに帰る途中にあるバスが寄ったレストラン?でランチ。メンドーサはイタリア系移民の街だから滞在中に一度は食べようと決めていたミラネサをチョイスしたけど、想像と違う料理が出てきました。見た目通りの味とパサパサ加減。メンドーサにはイタリアンの名店もたくさんあるのに、どうせ食べるならここじゃなかった・・・こんな時間に食べちゃうと夕飯が入らなくなるし、もともとランチは自腹だし、食べてない人もいるのに、辞退しとけば良かったな・・・と「NO」と言えなかった自分を反省。

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遅めのランチの後、小休憩を挟みながらバスはメンドーサに戻って行きました。クリスト・レデント-ル峠では標高が高い上に立っているのも難しいくらいの強風で冬のような寒さだったので、ダウンを羽織っていたくらいでした。暖かさにホッとしたのも束の間、空調の不十分なバスの中はまるでビニルハウスの中にいるような暑さ。季節は真夏なので仕方ないけど、ほとんど動いてないのに寒かったり暑かったりで意外と消耗しました。

 

今回のアンデス山脈ツアーは、ネットであらかじめ申し込んでおいた英語ツアー。メンドーサに立ち寄ったのはアコンカグアが目的だったけど、クリスト・レデント-ル峠にも行きたかったから申し込んだ英語ツアー。何度も言うけど英語ツアー

スペイン語圏ですものスペイン語との混載ツアーだったのは仕方ないですよ。アルゼンチン人:その他=8:2くらいだったので、スペイン語8割でツアーがスタートしたのも仕方ないですよ。でも、他の英語組の人たちがガイドを無視しておおらかに観光していたせいか、やる気をなくしたガイドさんの説明がいつのまにか9:1になり、最終的には英語のガイドはもういいよね?的な雰囲気になり・・・。ここでも「NO」と言えなかったわたし。

 

もともと英語だってそんなに得意じゃないし、スペイン語の説明の方が情報量が圧倒的に多かったせいで最終的に聞き取れた内容はそんなに変わんなかった気もするけど。。。

 

でもって、今回の教訓

1. ガイドはいてもネットが頼り

2. 「NO」と言えないと割りを食う

 

まだまだ旅は始まったばかり、シャイな日本人でばかりはいられなくなってきました。

 

 

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