時たま、旅人

自称世界遺産ハンターが行く!旅好き会社員の備忘録

世界の果ての郵便局と世界の果て号

 

 

国立公園内には、世界最南端の郵便局があります。旅先から友達に絵葉書を出すことに決めているので、ブエルト・グアラニにある郵便局にやってきました。

世界の果ての郵便局!

可愛らしさ満載!!

ここからの葉書が届いたらわたしの友達もきっと喜んで貰えるはず!!!

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しかし、待てど暮らせど、日本人の常識を超えた長いお昼休憩が過ぎても郵便局が開きません。

どうやら、この日は生憎のお休み。この世界最南端にある郵便局の職員はおじさん一人しかいないから、おじさんが休みだと郵便局もお休みになっていまうらしいのです。

ただでさえ、シエスタの文化が残っているのかお昼休みの長いアルゼンチン。郵便局を含めた役所に行くが至難のわざ。切手が街中に売ってないので郵便局に行くしかないんですけど・・・、今日は普通の平日なんですけど・・・、なんか自営業みたいですね。

 

でも、郵便局のあるプエルト・グアラニからの眺めもなかなか。

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絵葉書を諦めて、国立公園の目玉、世界の果て号を見に行くことにしました。

 

世界の果て号は、その昔、刑務所から囚人を作業場まで運んだり、刑務所建設の為の伐採した木材を運んでいたりした、いわゆる囚人列車です。あの、街中にたくさんいる囚人キャラの皆さんです。

1947年に刑務所が閉鎖されるまで、世界最南端の鉄道として活動を続けていましたが、今は観光列車として生まれ変わって、またまた大活躍中。カラフルでかわいい列車です。クラスによっては食事も楽しめるんだそうですよ。

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ちなみに方向転換する時は手押しで、機関車部分を繋ぎ変えするので、なんともマニアにはたまらない風景に、鉄子でもないわたしも見入ってしまいました。

 

さて、見るべきものは見たし、足は棒のようだし、街に帰ろうかと、約束のピックアップ地点でミニバスを待ちます。

 

待つこと、30分?1時間?

いやぁ、いくら南米だからって遅過ぎやしないか?ちょっと南米リズムに慣れかけてきたわたしでもさすがに焦ります。

これが最終バスのはずなのに!?ウシュアイアから来る時、わたし以外に3人ほどしか居なかった客はみんな早いバスで帰ったのかも、、、。で、わたしは?

 

わたしをチラ見しながら他社のバスが数台通り過ぎて行きました。

いよいよ、これはマズイ。

置いてけぼり確定の予感。

 

夏とは言え、パタゴニアの夜は寒いだろうな、オオカミにやられるかも。。。今のヘトヘトのわたしなら、かわいいキツネにだってやられかねない。。。

 

すると、先程わたしをチラ見しながら通り過ぎた他社のバスが近づいてきました。

運転手さん「セニョーラ、乗るかい?」

わたし「ぜひに!!」

わたし「セニョール!お代はいかほどで?」

運転手「帰りのチケットを渡してくれたら、こっちからその会社に請求するよ」

多分、こんな会話だったはず。よくわかんなかったけど。

 

こんなことは恐らく良くあることなんでしょう。その後、そのバスはわたしのような遭難者やヒッチハイカーみたいな若者を数人拾ってましたもん。聞こえてきた他のお客さんとの値段交渉が予想以上に安くて、「あれ、わたしってば朝のバスでぼられた?」なんて思いましたけど、たかだか数百円だし帰れればいいやって納得しました。

 

で、わたしは世界の果てであわや遭難というところを逃れ、無事に国立公園を脱出してウシュアイアの街に帰還したのでした。

 

 

 

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