時たま、旅人

自称世界遺産ハンターが行く!旅好き会社員の備忘録

ウンドラーガ・ワイナリー

 


 

多くの日本人にとって、チリと言えば、

ワイン >>> イースター島

 

日本に輸入される外国産ワインのうち、フランス産やイタリア産を抑えてチリワインが堂々の第1位なんだそうです!

 

わたしも普段からお世話になってるチリワイン。アルゼンチンのメンドーサでワイナリー巡りをしなかったのは、スケジュールがタイトだったからだけではなくて、サンティアゴでワイナリー見学に行こうと決めていたからでした。

 

チリワインのイメージはお手頃価格

安さの理由は「日チリEPA」協定にありました。他の国の輸入ワインに15%の関税がかかっているのに対してチリのワインには2018年現在で3%台!(しかも、2019年4月から完全にゼロになっています!!)

 

でも決して安かろう悪かろうではありません。

ヨーロッパに比べて少ない雨量と長い日照時間、太平洋とアンデス山脈からの冷涼な風。チリの気候がワイン向きのブドウ作りに適しているので品質も確かです。

 

わたしが選んだのはマイポ渓谷にあるウンドラーガ・ワイナリー(Undurraga Vineyard)。最大手のコンチャイトロ(Concha y Toro)に次いでチリで2番目に大きいワイナリーです。

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見学を開始する前にまずはワインボトルのオブジェと記念撮影。f:id:greenbirdchuro:20190511184029j:plain1885年設立され、5世代続くウンドラーガ家のワイナリー。各国の著名人がこの場所に訪れたそうです。その中には、人類初の月面着陸に成功したアームストロング船長の名前もありました。船長もここで写真撮ったのかな?そんなわけないか・・・。

 

中に入ると美しい庭がありました。結婚式への貸し出しもしてるそうです。パーティでは間違いなくたくさんのウンドラーガワインが飲まれるんでしょうね。

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庭の先に広がる140ヘクタールのブドウ畑。

f:id:greenbirdchuro:20190510171643j:plain ブドウの並びにバラが植えられている世界共通の光景をいつも不思議に思っていましたが、初めて疑問が解決しました。これは昔から用いられてきたブドウの病気予防のための方法。同じ病気にかかるブドウとバラを一緒にしておけば先に病気になるバラからいち早く病害に気づくことが出来るそうです。

 

色々な種類のブドウの木があり、試食しながら畑を散策しました。フルーツとしても十分楽しめる甘さでした。葉っぱの形で見分ける方法を教えて貰えましたが、難しくてさっぱりわかりませんでした。わたしには、舌で食べわける方が向いているみたいです。

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チリのブドウはほとんどが手摘みなので傷がつきにくいそうですが、さらに収穫時に質の悪いものを人の手によって選別していました。

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選別されたブドウが絞られていきます。ここでは年間1500万リットル以上のワインが作られています。

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こちらは大量生産用。スーパーで買えるいわゆるテーブルワイン用の設備です。日本もお得意様だと言われましたが、わたしもテーブルワインの消費には結構貢献してると思います・・・。

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ザ・ワイナリーというこの景色。ワイン樽が寝かされて並んでいます。1本くらい転がして持って帰りたくなります。

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この保存庫のワインはここの歴史そのものです(出版物なら国会図書館みたいなものですね)。このワイナリーでこれまでに作られてきた各年のワインの貴重な半永久保存版、ホント流涎ものです。

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そして、お待ちかねのテイスティングタイム。赤と白を2本ずつ試飲しましたが、試飲した4本のどれも全く違っていてそれぞれの良さがありました。ド素人なのでわかった風なコメントは控えておきますが、4本も試飲して結構いい気分になっちゃってるのに更にお代わりを勧められ、しかも一切の営業なしというなんとも太っ腹な姿勢!

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ちなみに右から3本「テロワール・ハンターのソーヴィニヨン・ブラン」、その下位ブランドの「シバリスシリーズのグラン・レセルバ カベルネ・ソーヴィニヨン」、数量限定の上位ブランド「ファウンダーズ・コレクション カベルネ・ソーヴィニヨン 」は日本にも輸出されていているそうです。

 

日本で買えないのは最後に試飲した白のデザートワイン。ハーフボトルで販売されていたのでお土産用に購入。試飲に使ったグラスも箱詰めされてお土産に頂きました。

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チリワインの歴史は16世紀にスペイン人によっブドウ栽培が伝えられたことから始まり、地形と気候のお陰でヨーロッパ全土のブドウの木が壊滅した害虫被害(フィロキセラ)にも遭わずにいられました。近隣の国とは地続きだし、動物だって国境に関係なく行き来しているのにどうして検疫があんなに厳しいの?と疑問だったけど、ヨーロッパで絶滅した幻の品種カルメネール種の木が残っているという話を聞いて、厳格な管理がされているからチリのブドウが病害虫から守られてきたんだということが酔った頭でも理解できたような気がしました。

 

これまで色々な国で試飲目的やお土産選びの参考にワイナリーツアーに参加してきましたが、ウンドラーガは本当に熱心にチリのワイン文化を紹介していました。初めて勉強になった!と実感したワイナリーツアーでした。益々、チリワインにはまりそうです・・・。

 


 

 

 

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