イースター島行き国内線の罠 後編
前回までの話は・・・
イースター島行きの飛行機のボーディングブリッジで乗客から入管書類(PDI)を回収していた警察官に、なぜかわたしはPDIの受け取りを拒否されたのです。
わたし:「 これじゃない」とは?!
そんなこと言われてもこれしか貰ってないですもん!(もうこれでいいじゃないですか?)
ポリス: 必要な書類はこれに似てるけどこれじゃないんです。必要な手続きが抜けているからチェックインの後からやり直してください。
いつ? どこで?? 何が??? 間違っていたのか・・・
たった数秒前に通過した搭乗ゲートの職員にPDIを見せると、「しまった!」という表情でやっぱり一度セキュリティゲートから出てやり直すように言うのです。
わたし: 飛行機はわたしを待ってて貰えますか?
職員: お約束できません。あなた次第です。でも、あと50分あるから頑張ればきっと大丈夫!
そう言って彼女はわたしの搭乗を取り消してしまいました。
きっと大丈夫ってなんだよ〜〜!!!
でも、ここで押し問答していても仕方ありません。とりあえず引き返さなければならない事だけは理解できました。
数時間前に足取り軽く寄り道しながらやって来た経路を猛然とダッシュで逆走します。
入る時に通った色んな関門で事情を説明しながら・・・。恐らくメチャクチャなスペイン語だったけど、誰もが協力せざるを得ない迫力と圧倒的な悲壮感を発揮して乗り切りました、わたし。
いつ?どこで?何が?抜けてしまったのか全くわからないので、チェックインまで戻って来ました。そう言えばチェックインする時にもPDIを提示したのに・・・?血相を変えて戻ってきて飛行機に乗れなかったと言うわたしを見たカウンターの職員も「しまった!」の表情で、国際線と同じ手続きが必要だって説明するの忘れてたって言うんです。
ホントに国際線? わかんないけど、とりあえず行くしかありません。数時間前に入った国内線ゲートではなく国際線ゲートに向かいました。そこでゲートの職員にチケットを見せて説明するも、無情にもここではないと言われてしまいました。
制服の人を片っ端から捕まえて尋ねるけど、誰一人として同じ答えをくれないし、もう何が正しいのかわかりません。
諦めかけながら、もう一度国内線ゲートにトライします。ここまではさっきと同じ。
セキュリティゲート通過。ここも同じ。違うのはわたしの必死な形相だけ。そのお陰か同情したどこかの機長さんが職員専用ゲートに連れて行って通してくれました。
でも、もうこれから先は搭乗ゲートしかありません・・・。
次の便は満席確定だし、この便に乗れなければ日程的にも今回のイースター島行きを諦めなければなりません。
地球の反対側まで来たのに・・・ね、無念。
夢は夢のままなの・・・ね、所詮。
せめて恨み言のひとつやふたつ言ってやらねば気が済まない!と自分の不注意を棚に上げて搭乗ゲートに向かうことにしました。
すると数時間前に通った通路の真ん中にベルトパーテーションがある事に気がついたのです。行列を整理する為に空港とかでよく使うポールとポールの間にゴムベルトが張ってあるアレです。
さっき通ったのは左側。
右側のその先を見ると高速道路の料金所みたいなものですごく小さなカウンターがあるじゃないですか!
まさか!! ココ??
パーテーションベルトの左右どちらを通るかの問題!?
つまり、こういうこと ↓↓↓
急いで入島書類を書き、列に並びました。ここでも哀れなわたしを気の毒に思った家族連れ(の子供)が順番を譲ってくれました。
入管職員にこんなのわかりにくいよ!と精一杯のスペイン語で皮肉を言い、搭乗ゲートに向かって走るとそこにはまだ搭乗待ちのお客さんの長い列が見えました。安心して足を緩めると一気に汗が吹き出してきて、そんなわたしを見つけたさっきの職員さんが手を振って出迎えてくれました。
ボーディングブリッジの警察官も今回は何事もなかったかのようにイースター島用のPDIを受け取ってくれました。
こうして、すったもんだありながらも、わたしはイースター島行きの飛行機に乗り込む事が出来たのです。
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座席に着き、溢れる汗をタオルで拭いて離陸を待っていると、一番最後の空席に、つい数分前に管理所でわたしに順番を譲ってくれた家族連れが急ぐ風でもなく笑顔で搭乗してきて、なんだか拍子抜けする一幕もありました。。。
いきなりつまずきかけたけど、ここから憧れの島に向けて6時間のフライトが始まります!
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