パタゴニア事件簿前編
一見、何もないように見えるチャルテンのメインストリート。
チャルテンでの宿泊先はメインストリートの奥の方にあるロッジ風のホテル。フィッツロイの麓のキャンプ場ポインセノットと同じ名前のこのホテルは、部屋数も少なく、ホテルというよりペンションと呼んだ方が良さそうな可愛い建物とお部屋でした。
この数日は港町にいたのでシーフード続き。その夜は肉の王国アルゼンチンらしく、がっつりと肉を食べて鋭気を養いました。
でも、美味しい地元赤ワインも数杯でほろ酔いでした。疲れてないわけないですよね。
だって・・・
・前日ののティアラ・デル・フエゴ国立公園トレッキングでは25キロくらい歩いたうえに遭難未遂
・クレジットカード紛失であちこち奔走
・朝のフライトで早朝起床
・コンドルに怯えながらのミニトレッキング
そして、自覚はなくても絶対にあったはずの
・「時差ボケ」
ほろ酔い気分でホテルに戻った頃、折しも、夕方に降り始めた雨が土砂降りに変わり始めました。
たとえどんなに悪天候でも、わたしに与えられたフィッツロイ登山のチャンスは1回コッキリ。二度とここには来ない覚悟で臨んでいます!
天気のことを思うと憂鬱になるけど、切り替えて早めに休むことにしました。
湯船にお湯を張りつつ、日本人らしく旅のお供の薬用バブもスタンバイ。
雨風は激しさを増す一方で、パタゴニアの洗礼を受けている気分になりました。
もはや、嵐のレベル・・・
テルテル坊主でも作ろうか、、、と屋根や窓を叩く雨風の音を聞かながらいつしかまどろんでいると・・・
「ドン!ドン!ドン!」
激しく部屋のドアを叩く音で目が覚めました。
こんな時間に誰?と目を開けると、、、わたしの目に飛び込んできたのは、、、
続く、、、