時たま、旅人

自称世界遺産ハンターが行く!旅好き会社員の備忘録

クイーン・ビクトリア・マーケットとセントキルダ

ランチを兼ねてメルボルン最大規模の市場「クイーン・ビクトリア・マーケット」に行ってきました。1878年創業の140年以上の歴史を誇る屋外市場は、実は南半球でも最大規模。その広い敷地内は、新鮮な野菜や肉・魚といった食料品以外にも服飾雑貨・日用品・土産物などのお店が1,000店以上も出店していると言われています。以前は卸売り市場だったというだけあって新鮮さやお手頃感はメルボルンで一番。地元のお客さんの台所であるだけでなく、お土産探しをする観光客にも人気の観光スポットです。

 

クイーン・ビクトリア・マーケットは、メルボルンの市街地から徒歩圏内、ビクトリア通りとエリザベス通りが交わる場所にありました。

 

市場の正面には、イギリス植民地時代から19世紀の市場の姿を伝える堂々とした正面のファサードがありました。オフィシャルの開業は1878年となっていますが、このファサードの建築はそれよりも前の1868年頃でした。この市場の起源はさらに遡って1857年頃だと言われています。19世紀のメルボルンには他にもたくさんの市場があったそうですが、現在、残っているのはココだけになっています。f:id:greenbirdchuro:20190722214509j:plain

 

市場の中に入るとずらりと並んだお店に新鮮な野菜や果物が陳列されていました。現在は小売専門になっていますが、フッツクレーに卸売り市場が開設されるまでは卸売り市場も兼ねていたので、質の高さや新鮮さは折り紙つきなんだそうです。f:id:greenbirdchuro:20190722213242j:plain

 

今や国の歴史的遺産に登録されている大英帝国ビクトリア女王の名前を冠した市場も開業当初はずっと小規模なものでした。拡張されてこんなに巨大な市場に変貌を遂げて行ったのですが、この野菜売り場の一部や倉庫や駐車場のあたりは、かつての墓地だった場所です。今もこの下には多くの人が眠っているんだとか。f:id:greenbirdchuro:20190723182752j:plain

 

肉加工品やチーズのコーナー、ベーカリー&スイーツショップや惣菜店も充実しています。観光客の1番人気は、メルボルン近郊で作られた美味しいものが一堂に集められる美食の宝庫となったこの市場での食べ歩きだと思います。f:id:greenbirdchuro:20190722213246j:plainf:id:greenbirdchuro:20190723182929j:plainf:id:greenbirdchuro:20190723182935j:plain

 

少量から購入できる美味しそうな惣菜もたくさんあるので、屋外にあるテーブルで食事を楽しむ人々の姿もたくさん見られました。f:id:greenbirdchuro:20190722214515j:plain

 

市場のお肉コーナーには、メルボルンでカフェ巡りをしようと必ずヒットしてくる有名なMarket Lane Coffeeがありました。シーズンごとにベストなコーヒー豆しか使わないこだわりのスペシャリティーコーヒーを提供するメルボルン生まれのカフェです。芳ばしい香りとお店の前にできたちょっとした人だかりですぐに見つけられました。市場の中にあってもなんだかスタイリッシュな感じが出ています。f:id:greenbirdchuro:20190722213256j:plainf:id:greenbirdchuro:20190722213626j:plain

 

さっそく、惣菜コーナーで買ったミートパイと一緒に屋外のテーブルで休憩がてら頂くことにしました。カップに書かれた「We love to make coffee for the city that loves to drink it.」にこの街とコーヒーへの愛が溢れています。f:id:greenbirdchuro:20190722213303j:plain

 

ミートパイにはお肉が惜しげもなくこんなにぎっしり詰まっていました。f:id:greenbirdchuro:20190722214603j:plain

 

海外の市場では眺めるだけになってしまいがちな海産物コーナー。ずらりと並ぶ朝穫れ新鮮魚介の中にお目当てのものがありました。世界的にも高い評価を得ているオーストラリアの生牡蠣です。12個売りのところを快く半分の6個で販売してくれました。すぐに食べれるようにレモン付き。タスマニア産の生牡蠣はクリーミーで濃厚。生牡蠣が大好物なので、旅行先でもあちこちの生牡蠣を食べてきましたが、これはなかなかの逸品でした。何よりも、こんな大ぶりの生牡蠣が6個で8オーストラリアドルという考えられないやすさ!美味しさと安さに興奮して結局はリピートしたので、初めから1ダース買っとけば良かった・・・。f:id:greenbirdchuro:20190722214610j:plain

 

ランチの後は、メルボルンの中心地から6kmほど南東にあるセントキルダにやってきました。ポートフィッリプ湾に面した穏やかで美しいビーチで有名なセントキルダは、1960年代後半からサブカルチャーの発信地として栄えてきましたが、最近はお洒落なカフェやレストランの立ち並ぶちょっとハイソなエリアに生まれ変わっています。

 

メルボルンの市街地から乗った96番のトラムはアクランド通りとバークリー通りの交差点にある終着駅に到着しました。おとぎ話に出てきそうなトラムの駅がアートの街という感じで、すでにかわいさ全開です。f:id:greenbirdchuro:20190722213841j:plain

 

アクランド通りには、お洒落なカフェやケーキショップが並んでいます。どこも美味しそうで目移りしてしまいます。f:id:greenbirdchuro:20190723181607j:plainf:id:greenbirdchuro:20190723181611j:plain


道路を渡ればすぐそこに美しいビーチが広がっています。
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ポートフィッリプ湾の内側にあるセントキルダ・ビーチは海水浴向きのとても穏やかな海岸でした。市街地から近い場所にあるビーチをメルボリアンが放っておくはずもありませんし、きっと夏には人が押し寄せるんでしょうね。シーズンではないので、犬の散歩をする人くらいしか見かけませんでしたが、650mほどの長いビーチにはボードウォークが設置されているので、海を渡ってくる風を浴びながらゆっくり散歩するだけでも癒されそうです。f:id:greenbirdchuro:20190722213846j:plain

 

ビーチからは、海につき出た長いセントキルダ桟橋が見えています。1856年にこの桟橋が作られたのは、オリンピックのためでした。現在は、リトルペンギンとオオミズネズミが生息する野生動物保護地域に指定されています。リトルペンギンに至っては1000匹以上も生息しているんだとか。早い時間だったので、巣に隠れているペンギンを見つけることができませんでしたが、日没になると一斉に海から桟橋に戻ってくる世界最小サイズのペンギンたちを見ることができるんだそうです。f:id:greenbirdchuro:20190723181114j:plainf:id:greenbirdchuro:20190723183831j:image

 

セントキルダ桟橋の沖側にはたくさんのヨットやボートが停泊しています。どうやら、マリンスポーツも盛んみたいですね。マリンスポーツにお洒落なカフェやレストラン・・・このハイソな感じは、日本なら湘南といったところでしょうか。f:id:greenbirdchuro:20190722213900j:plain

 

ビーチから少し内陸に入ったところにルナパークがありました。入り口のミスター・ムーンが有名なメルボルン唯一とも言える遊園地です。絶叫マシーンのあるような昨今の遊園地とは違うレトロで趣のある雰囲気です。入場は無料で、乗り物に乗る時にその都度チケットを購入するという利用方法も、付き添いだけの大人にはありがたい昔ながらのスタイルです。何から何まで懐かしい感じがしますが、それもそのはず、開業したのは1912年。人々に愛されてきた遊園地は今や文化財となっています。f:id:greenbirdchuro:20190722213833j:plain

 

メルボルンのルナパークは、週末とビクトリア州の学校がお休みの期間と祝日だけしか営業していません。つまり、お休みの日の方が圧倒的に多い・・・。でも、わたしはルナパークのこの入り口前でミスター・ムーンと写真を撮りたかっただけなので、全く気になりません。でも他の土地のルナパークに比べるとミスター・ムーンの表情が険しく見えるのは気のせいでしょうか。f:id:greenbirdchuro:20190723183743j:image

 

ミスター・ムーンとの記念撮影で目的達成です。

 

 

 

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